レストラン!

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こんにちは、ANNAです。
日本は雨模様という報告を受けておりますが、
カルフォルニアは猛暑と熱い熱い太陽光線に恩恵をいただいております。

今回の秋冬コレクションのテーマとなっているワンダのダイナー。実際のダイナーからのインスピレーションはもちろん、実はわたしが切り盛りしていたレストランにインスピレーションをもらってます。


レストラン?!


そうです。



ロスのソーテルという日本人街+レストラン街、ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、イタリア人のシェフであるボーイフレンドと(現在はダンナ)丸二年、カジュアルなイタリアンレストランを構えていました。

デザインに関してはいろいろとやっておりますが、まさかレストランをデザインして経営することになるとは。人生、本当にわからない賜物です。





レストランに食べに行くことはあっても、レストランの裏舞台というのは
飲食系の仕事をしていないかぎり、体験できない貴重な現場でした。

そんなレストラン業、面白い。
そして大変です、と一言で言い切れないくらい、大変。
でも面白い。




うちは小規模のレストランだったし、
もとはといえば、美味しいピザとサラダ類を出そうと始めたのに、
パスタも出すようになったので、たいへんになった。
なにが一番大変かというと
心臓である厨房が、ピザとサラダづくり仕様になっていたので、
ガスコンロ二つにオーブン二台、という驚くほど小さいものだった。
厨房を改造しにくい設計だったので、
店が繁盛すればするほど、需要に対する供給スピードを維持するのがやっと。
食事を美味そうにしている人を横目で見ている待ちくたびれた空腹の人ほど
恐ろしい客はありません。



予期せぬ日に突然のラッシュがやってくることがあると、
一人が5人分くらいの仕事をしているような状況で
厨房も、ドアを挟んだ裏の調理場・洗い場もごっちゃごちゃになった。
ラッシュ集中の二時間はもう、体と脳みそが最高キャパでフル回転。
ダイナープリントスカートのデザインはのときを思い出して描いたもの。


満杯のホールでウェイターをしているときは
お客様には「ただいまうかがいますー!」と可能な限りの笑顔で言いながら
10分ほど前にうかがったお客様の、忘れかけていたストローを渡しに行く。
ストローを受け取ったお客様に「あ、ちなみにレモンももらえるかな」
なんと言われると「おおおーい、こんなてんやわんやなときにーーーー
ストローとレモンまとめて言ってーーー!!怒」なんて思っている厨房への戻り際に、
常連さんがひょいと「ワインボトル、同じものよろしくね」の合図をするので
オッケーワインワイン、と思いながらワイン棚に直行しながら
さっとポケットに手を突っ込み、ボトルネックのアルミをつるりと剥ぎ、
キュッとコルクにスクリューをねじ込む
間にワイングラスが一つ割れた音がするので、
ホウキを持ってかけつける同僚を救うべく
大急ぎで湯気立つ洗い立てのワイングラスを磨く。
あーーー、そういえばレモン。。。!
なんて、ワイングラスを拭き終わりそうな頃に思い出して
たった今、大事なお客様の足元で割れたグラスを片付けたての
明瞭に焦っている同僚におニューのグラスを渡しながら
レモンレモン
レモン入れる小皿どこだっけ
あーさっきすぐうかがいますって言ったお客さんもいるー
というタスク確認を行う中、
厨房では火がゴウゴウと燃え
鉄と鉄がぶつかり合い
材料が斬り刻まれ
塩に揉まれ
火にあぶられ
焼かれる
一秒一秒が必死の瞬間。
こんなときにオーダーを間違えようものなら、怒号も飛ぶ。
一秒一秒が必死の瞬間だから無駄にできない。
戦略を心得た武者達のように
シェフとコックたちは無駄のない動きで
斬り、混ぜ、炙り、焼き、盛り付け、
じっと待機する皿たちを
一つ一つ出陣させていく。
ウェイターがさっとプレートをさらい、
磁石に引っ張られるようにして
また別の空腹と食欲を満たしに行く。
その間には、おかわりのワインボトルも
レモンも
新しい注文を伺うこともすべて処理しながら
新しいお客様のためにテーブルを用意する。


繰り返し。
繰り返し。




大変だけど続けられるのは、
レストランと食を愛してくれるお客様がいるからこそ。

レストラン業を離れてもうすぐ一年が経とうとしているけど、
とても濃厚な思い出がたくさん。


次回は<ロスならではのレストランの客人たちについて>❤️
ダイナープリントスカートはこちら
めっちゃキュート!

LOVE,
ANNA

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ANNA, FOOD, LIFEAnna Jarinkojarinko, design, work